東京
春慶寺 鶴屋南北の墓
四谷怪談の作者です。
お寺なのにピカピカのビルディングです。
そして、通りに面した目立つ場所にお墓。
小学生の頃は、通学で毎日のようにこの前を通りながら
何かお墓みたいなのがあるなぁ…ぐらいで興味なし。
どうしてビルにお墓があるんだろ…とは思ってたけど。
それが今日初めて「鶴屋南北」の墓だと知ったのです。
娘を連れてちょっと里帰りしていて、散歩の途中で知りました。
今ではスカイツリーも目の前で、ますます目立ってます。
四世鶴屋南北は、江戸日本橋生まれの紺屋の息子で
芝居好きが高じて歌舞伎作者の道に入ったそうです。
妻が三世鶴屋南北の娘だったので、四代目を襲名したとか。
読み書きが苦手で、脚本には誤字脱字が多かったらしい。
「お岩さん」で有名な四谷怪談の作者でもあります。
私は昔、一人で歌舞伎座に四谷怪談を見に行きました。
(何でだろう。若かったのに、地味な趣味だな)
お岩を演じていたのは、中村勘九郎(現・勘三郎)。
色々な怖い仕掛けがあって、面白かったです。
で、このお寺は立派なビルなので寺っぽくないんですが
江戸時代には今とは全然違って押上あたりは辺鄙でしたから
この辺までお参りに来るのは行楽も兼ねていたのでしょう。
当時の春慶寺はどんな佇まいだったんでしょうね~。
南北の葬儀の時には、歌舞伎役者の長い列ができたとか。
地元に住んでいると、普通に通り過ぎてしまうんですよね。
大人になって、地元を離れて色々な体験をしてから
里帰りなんかで戻った時に、ふと新たな発見をする。
自分が育った町や村。案外知らないこともあるものです。